高速原子間力顕微鏡
サンプルスキャン型 NanoExplorer "SS-NEX" - Ando model -

~ナノスケールの世界を直接観る『高速(動画)原子間力顕微鏡』~

NanoExplorer (NEX)

原子間力顕微鏡(AFM*)は大気中・溶液中でナノスケールの微細な構造を直接可視化できるパワフルな顕微鏡です。
しかしながら従来型AFM には、静止画でしか撮れないという重大な欠点がありました。

金沢大学教授・安藤敏夫先生により開発された弊社の
高速AFM NanoExplorer** (NEX) -Ando model- は、
この‘走査速度の遅さ’を克服し、リアルタイム動画観察を実現しました。

短時間で画像取得が出来るため、サンプルの揺らぎや振動に強く、基板への強固なアンカリングが不要です。
生体分子などのサンプルの反応性を損なうことなく観察できます。


* Atomic Force Microscope (AFM) : 原子間力顕微鏡
** NanoExplorerは、(株) 生体分子計測研究所の登録商標です。


Walking_myosinV
ImmunoglobulinG
HeLa cell
rotorless F1-ATPase
‘歩く’ミオシン V
Kodera et al. 2010
抗体IgG
HeLa細胞
回転軸を取り除いた
F1-ATPase
(分子モーター)
の‘回転’構造変化

Uchihashi et al. 2011

目次

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3タイプから選べる高速駆動スキャナ

  • 独自の共振防止メカニズムにより、従来型AFMの1000倍以上の速度での高速走査が可能
  • XYZ三軸の各ピエゾを独立して駆動させることで、高速走査でも歪みが少ないイメージングを実現
  • 標準型スキャナの他に、広域型スキャナ、超広域型スキャナを目的に合わせて選択可能

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高共振周波数・低ばね定数の極微小カンチレバー

  • 高共振周波数でありながら低いばね定数を持ったカンチレバーを採用
  • 生体分子などの柔らかいサンプルに損傷を与えることなく高速走査が可能
 

高速AFM用極微小カンチレバー

共振周波数:大気中 1500kHz  溶液中 500kHz

ばね定数: 0.1N/m

先端曲率半径:<10nm

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高速かつ安定したフィードバック制御

  • 広帯域アナログフィードバック機構に加え、独自のダイナミックPIDを採用
  • 高速走査下でサンプル表面の精密かつ忠実な観察を実現

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標準装置仕様

スキャン速度 50 ms / frame(20 frames / sec)
最大ピエゾ駆動範囲 X: 0.7 μm, Y: 0.7 μm, Z: 0.4 μm
サンプルサイズ 直径 1.5 mm
プローブ検出方式 光学検出方式(光てこ式)
スキャン方式 サンプルスキャン
観察環境 溶液中(観察中に溶液注入可能) / 大気中
制御方式 PID/ダイナミックPID制御
観察モード AC モード (形状像、誤差像、位相像)
その他機能 スキャナアクティブダンピング、励振効率ドリフト補償


オプション

  • スキャナ
標準型スキャナ 速い走査速度が必要な酵素反応や構造変化の観察に適します
  • スキャン速度:    50 ms / frame (20 frames / sec)
  • 最大ピエゾ駆動範囲: XY: 0.7 μm × 0.7 μm, Z: 0.4 μm
広域型スキャナ 水平方向、高さ方向ともに広い観察領域が必要な観察に適します
  • スキャン速度:    1 s / frame
  • 最大ピエゾ駆動範囲: XY: 4 μm × 4 μm, Z: 0.7 μm
超広域型スキャナ 水平方向、高さ方向ともに広域型スキャナより広い観察領域が必要な観察に適します
  • スキャン速度:    10 s / frame (0.1 frame / sec)
  • 最大ピエゾ駆動範囲: XY : 30 μm × 30 μm, Z : 0.7 μm

  • ユニット
灌流装置 観察しながら溶液を交換します
pHや塩濃度をトリガーとする変化を観察する実験に使用します
温度調節ユニット 溶液を加温する実験に使用します
対応温度: 室温~50℃
光照射ユニット 紫外線、可視光など、様々な励起光を照射します
ケージド化合物や光異性化分子を用いた実験に使用します


動画ギャラリー

※画像をクリックすると動画ページが開きます。

IgG

IgG抗体


マイカ基板上に緩く固定したIgG抗体の動画観察
DNA

プラスミド DNA


マイカ基板上に緩く固定したプラスミドDNAの動画観察
DNase

DNaseによるDNA分解過程の動画観察


(DNA : λDNA , DNA 分解酵素: endonuclease)
DNA digestion by Nuclease

Bal31 exonucleaseによるDNA分解過程の動画観察


(DNA : pUC18 プラスミド DNA , DNA 分解酵素: Bal31 exonuclease)
DNA Polymerase reaction

Phi29 DNA polymeraseによるDNA伸長過程の動画観察


(DNA:λDNA , DNA polymerase: Phi29)
Point defect in streptavidin 2D crystal

ストレプトアビジン二次元結晶格子中の空隙点欠陥のブラウン運動


ストレプトアビジン二次元結晶の点欠陥の拡散の動画観察

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高解像度イメージギャラリー

※画像をクリックすると拡大表示します。

免疫グロブリンA(IgA抗体)
免疫グロブリンG(IgG抗体)
ミオシンⅡ
免疫グロブリンA(IgA抗体)
70nm * 70nm
(*2)
免疫グロブリンG(IgG抗体)
150nm * 150nm
標準型スキャナ
ミオシンⅡ
500nm * 500nm
標準型スキャナ
ストレプトアビジン二次元結晶
GroELシャペロン
バクテリオロドプシン
ストレプトアビジン二次元結晶
90nm * 90nm
(*1)
GroELシャペロン
90nm * 90nm
(*1)
バクテリオロドプシン
40nm * 40nm
(*1)
脂質膜
350nm ポリスチレンビ-ズ
350nm ポリスチレンビ-ズ
マイカ基板上の脂質膜
3500nm * 3500nm
広域型スキャナ
350nm ポリスチレンビーズ
3000nm * 3000nm
広域型スキャナ
350nm ポリスチレンビ-ズ
900nm * 900nm
広域型スキャナ
大腸菌
プラスミドDNA
細胞分裂直後の大腸菌
3000nm * 3000nm
広域型スキャナ
プラスミドDNA
250nm * 250nm
標準型スキャナ

(*1) 金沢大学 安藤敏夫先生 ご提供
(*2) 国立感染症研究所 鈴木忠樹博士 ご提供


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論文紹介された動画データ

アクチンフィラメントに沿って‘歩く’ミオシンV




a., b. ミオシンV歩行運動の動画観察 ( a. 130 nm x 65 nm, b. 125 nm x 62.5 nm.) c. ミオシンV歩行運動の模式図


ミオシンVは細胞の骨格をつくるアクチンフィラメント上を移動し、細胞内小器官(オルガネラ)等を運ぶ役割を持っています。
高速AFMによりミオシンVの歩行運動の視覚化を実現し、これまでの研究で明らかにされてきた運動メカニズムを視覚的に証明することに成功しました。
ミオシンVは、その前脚に発生する張力により、回転運動を伴って後脚を前に踏み出します。
さらに、時折足踏みのような運動をすることなど、数々の新しい知見も得ることが出来ました。

N. Kodera et al. Nature 468, 72 (2010). Kanazawa University


バクテリオロドプシンの光励起にともなう構造変化



光駆動プロトンポンプタンパク質として知られるバクテリオロドプシン(bR)の光励起による構造変化の動態観察を行いました。
光反応サイクルが野生型bRよりも遅い変異bRを用いて、マイカ基板上に形成された紫膜にグリーンレーザー(532nm)を照射すると、bR分子は隣り合う三量体のbR分子の方に接近し、あたかも新しい組み合わせの三量体が形成されたかのように観察されます。
この変化は可逆的であり、光照射停止数秒後で元に戻るだけでなく、高い再現性で光応答して繰り返すことが確認されました。

M. Shibata et al. Nature Nanotech. 5, 208 (2010). Kanazawa University


ストレプトアビジン二次元結晶格子中の空隙点欠陥のブラウン運動




a. ストレプトアビジン二次元結晶の点欠陥の拡散の動画観察 b. ビオチン結合ユニットを示した模式図


ビオチンを含む脂質二重膜上のストレプトアビジン二次元結晶を形成し、結晶格子の点欠陥の拡散を観察しました。
点欠陥の拡散速度は、b軸に沿った拡散の方がa軸に沿った拡散よりも早いことが明らかになりました。
これは、ストレプトアビジン二次元結晶内の各結合サブユニット(u-u結合、b-b結合)の親和性が、u-u結合よりb-b結合の方が高いことを示しています。
このように、結晶内でのタンパク質挙動や、結晶成長メカニズムの議論が可能となります。

D. Yamamoto et al. Nanotechnology 19, 384009 (2008). Kanazawa University


文献リスト

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